遠くへ旅に出たい創作者の雑記

取り留めのないことを思いついたままに書いてます。自サイトにて一次創作の小説とイラストをぼちぼち。URL:https://plus.fm-p.jp/u/no104fish

テンペスト魔女感想(ネタバレあり)

後で書くとか言って大体書かないことばかりなので、これくらいは有言実行にしようと思いブログ書くページ開きました。思ったことを素直に、ストーリー順で感想書いていこうかなと思います。

今回の感想ですが、もう前回の記事で何書いたか覚えてないので以前書いた記事と内容が少し被ることもあるかもしれませんが、ご了承ください。

 

もちろんタイトル通りネタバレも有りなのでご注意ください。(※私の育ちの悪さも出ています)

 

ルートプレイ順に、キャラの雑感を書いていきます。思うままに書き散らしたのでちょっと見にくいかもしれません(ルート順はゲームの仕様によりほぼ固定です)

 

【クライオス・キャソロック】

頼りになる兄的な存在、口が上手い、笑顔が胡散臭い。はい、好きなタイプですね!

兄っぽいポジション、面倒見が良い、苦労性、口が上手くて賢い、笑顔で本心を隠してしまう、みたいなタイプ好きだわ〜ってなる。

クライオスのルートでの犠牲者はマヤで、何度死に戻っても運命を変えられず絶望する主人公を抱きしめて(スチルもある)励ましてくれます。この恋愛に見えそうで、恋愛感情を感じさせない触れ合いめちゃくちゃ好きで、ここでたぶんクライオスに対して信頼感を抱いた気がします。

その後の裁判でクライオスが傍にいられないとなったときはめちゃくちゃ既視感ある心細さを味わった…(以前の上司と部下の記事で触れてますが)

その後クライオスは主人公への恋愛感情を募らせて、魔女の道化(魔女によって殺戮衝動を高められ、殺人を犯すよう仕向けられるシステム)として目覚めてしまうわけですが…

病気の関係で無気力に生きてきた感じと主人公への渇望、殺戮衝動と欲望を理性で抑えている姿は大変美味しかったグッときました。あんなに苦しい状態でも、それでも主人公や他人のことを思い消えていくクライオスの気高さと優しさに切なくなった最後でした。

クライオスは自分は無気力に生きてるだけと言ったけど、姉を殺されたと知ったとき短い命だからこそ復讐に使ってやるとならなかったのは、無気力なのではなく寛大で、許しの人なんだとひしひし感じました。

クライオスのルートでなぜかものすごく刺さったシーンがあるのですが、その話は後ほど。

 

ティレル・I・リスター】

言葉はキツいし捻くれてるけど、しっかり見ていてフォローしてくれる。そして賢い。はい、好きなタイプですね!

ティレルはたぶん4人の中で一番好かれるというか、オタクには刺さるキャラなんじゃないかという感想です。

一見4人の中で一番したたかでプライドも高くて簡単に屈しそうにないように見えるのに、コンラッドの猟犬と呼ばれてて、自分の役目に盲目で、何かに操られるように生きている。そして4人の中で唯一絶望顔を見せるというギャップ。好きにならんわけないやろ。

ティレルルートの主人公との相棒感がたまらなく好きでした。一緒に働いて、一生部下やってたい。ティレルの有能さや狡賢い感じもめちゃくちゃ良かった。

主人公に正体がバレて、コンラッドに従っていくしかない、それが正しいと思うティレルと真っ向から対峙するシーン(スチルもある)がめちゃくちゃ好きでした。

どんな環境でもしぶとく生きられそうなティレルが、自分の人生の意味を見失い、穏やかな笑顔のまま抜け殻になって自害してしまうのが想定外すぎて。こんなはずじゃなかった。しがらみから解放して自由になれたはずだったのに。自分の正義感や正しいと思ったことが、ティレルにとっては致命的な死因になってしまったんだ。という絶望感を植えつけてくる、何とも虚無感に苛まれた最後でした。

最初はクライオスルートで犠牲者になったマヤを救いたい一心だったのに、ルーシェン、クライオス、ティレルと死なせたくない人が増えていくなぁと実感したルートでした。

 

【ゼン・ソルフィールド】

不器用だけど、誠実でお人好しで情に厚い。見た目はどっちかといえばオラオラ系にも見えるのですが、というか言動はオラオラ系っぽいとこがあるのですが、根はかなり真面目。

そして設定が最高に狡い。ゼンは異世界転移人であり、それが原因で不老不死の呪いを受けてすでに100年以上生きている。世界の法則から外れているからか主人公の死に戻りの影響を受けず、皆が死に戻り前の記憶を失っても、ゼンは唯一全てを記憶しているという人物。主人公のこれまでの行動も苦しみも全部現実として見て知ってわかってて、全力で主人公を受け止めて支えてくれる。こんなん好きにならんわけないやろ(2度目)

ゼンルートで課せられたのは、魔女の道化になって人を殺して裁判で勝ち(冤罪をでっち上げて無実の人を火刑に処す)抜いて、特殊能力を手に入れなければならないという過酷な勝負。裁判の被告に選定されたのも、マヤ、クライオス、ルーシェン、コンラッドという、コンラッド以外殺したくない面々。

ここで主人公だけに罪を背負わせず、自分も半分背負うんだというスタンスでゼンは殺しに加担していくわけで、それもその記憶は死に戻りで消えたりもしないわけで。全部全部わかってて共犯で絶対的な味方として主人公を励まし、心配し、一緒に戦ってくれるんですよ。泣けるわ。こんなん好きにならんわけないやろ(3度目)

守りたかった人たちほぼ全員を自分の手で死なせたようなものだし、生き残った人も漏れなく絶望させたルート。最後で主人公は女神の生まれ変わりで世界を破滅させる魔女だと言われ、自我が崩壊しかけるのですが、特殊能力で元の世界に帰されたゼンが再びこちらの世界に駆けつけることでギリギリ人としての自分を保つことができています。ゼンは最早運命の人だな感がすごかった。

その後も悲劇を起こさないよう敵から身を隠し、絶望の表情で引きこもる主人公の思いを尊重して守り続けるけるという。全ての負債は自分が引き受ければいいという自己犠牲精神や心根の優しさが沁みる。年齢的におじいちゃんを凌駕する年数を生きているからこそ、苦いものを呑み込んでなお、大切な人のために動く精神力は並大抵じゃないなと思わされました。

 

【ルーシェン】

冷静で賢いと見せかけて、元々の弱さや臆病なところは変わっていない。自分を守るため、理想のために戦う覚悟を決めている。好き。総合的に見てルーシェンが推しになったのは納得だなと思います。

賢くて、高い志や高潔さがあって、周りからは自分に自信がありそうだし迷いなんてなさそうに見える。でも内心は自分の未熟さや愚かさ、醜さ、弱さを自覚し、迷い苦しんでいる。そういうキャラが私は最高に好きなんです。

それに加えて飼ってる猫に主人公の名前つけちゃってたり、格好良い自分でありたいのにヘタレたりちょっと泣いちゃったりするのが残念かわいい。最強。ルーシェンは完璧に私のストライクゾーンど真ん中をぶち抜いてきた。ありがとう!!

と、語ったのですが、ルーシェン推しになったのは彼の色々が見える前のクライオスルート(一人目)でした。マヤ殺しの犯人を探す裁判で被告人に選ばれたのは、主人公、主人公妹、ルーシェン、ルーシェンの友人、モブという5人。マヤと接点が多い主人公が圧倒的に劣勢で犯人は主人公だという空気の中審議が終了。このときこのままでは主人公が火刑に処されると考えたルーシェンは、自分が犯人だと嘘の自白をすることで犠牲になるのですが…(犯人は主人公の妹だった)

このときの自白シーンで心全部持っていかれました。これだけの信頼を向けてくれる人を見捨てられるわけないっていう気持ちから、もう目が離せないくらい惹かれてしまってた(笑)

希望や理想を諦めず、まっすぐな光を感じるルーシェンですが、一番好きなところはルーシェンルートの最初の方でクライオスを恫喝したりマヤを怒鳴りつけたりしながらも、自分の行いを反省し、謝罪し、きちんと改めて正しいと思う行動にしてくるというところです。この残酷さと優しさを併せ持つ人間臭さと陰りを見せながらも決して潰えない光を持っているところが良いですね。ちょっと考えが甘くて、年齢的にもまだまだ子供っぽさもあって未熟で、でも仲間に支えられることで自分は生きられているという自覚があるのも好きなところだし、仲間からアドバイスされたり、からかわれたりしてるシーンも微笑ましくて大好きでした。クライオス、ティレル、ゼンの3人は友人同士で、主人公とも共闘した期間があって、そのどちらもなかったルーシェンは若干アウェー感があるのですが、その絶妙な距離感と大人たちにハラハラしながら見守られて成長していくところや、逆に大人たちに認められていく姿がこの上なくほっこりと温かい気持ちになれるので、全員でわちゃわちゃしてるとこも楽しかった。

あとこれまでのオタク人生で一番好きで理想的な声だと感じた。演じられている方は石川界人さんで、初めて聞く方ではないのですが、これまでの石川界人さん演じるキャラには感じたことのない何か刺さるものがありました。

ルーシェンとは何かと立場が似ていて声優さんが同じと言われるFE風花雪月のディミトリはプレイしてしっかり知っているのですが、ディミトリの声は良い声だし演技上手いなぁ、好きな傾向の声だなぁとは思うんですけど、好み!好き!理想!って感覚はなかったので不思議。ルーシェンはディミトリに比べて声が柔らかい感じがするのが心地良いです。

 

【その他の話】

とてもボーイッシュな雰囲気の主人公に関わらず、虐め抜かれて気弱な感じが意外でした。ここからめちゃくちゃ頑張って今の主人公になるわけですが、もうすごく芯のある強い子だなって好感が持てました。

あと死に戻りに覚醒する前の主人公の婚約者になったコンラッド(ルーシェンの兄)ですが、初っ端から胡散臭くてコイツ公式の説明(主人公の一番の理解者的な説明だった気がする)に対してものすごく違和感あるなと思っていました。

というのも、私はFE風花雪月のフェルディナント始め、身分が高く、志があり、高潔であろうとするキャラを推しにしがちなので、王族貴族の対応厳しめに見がち。主人公や三男ルーシェンをストレートに馬鹿にした次男パーカーは論外ですが、コンラッドも強く窘めたり叱責することなく、むしろ利用して自分上げしてる雰囲気に「こんなヤツに理解とかされたくないんだが???」とすでに敵対心剥き出しでした(笑)結構露骨に嫌な感じなので、普通に大半の人はコンラッドに良い感情湧かないだろうなって感じだった。

そのあとルーシェンの悪い噂と評判の悪さからルーシェンを信用できない主人公だけど、ルーシェンが信用できないのはあの状況の主人公の心理として理解できるとして、コンラッドは普通に信用ならん男だろとは思った。最後まで信じようとしてたけどさ。虐め抜かれてその辺の感覚もおかしくなってたのかもだな、主人公…。

ティレルルート時の話。攻略キャラ(ルーシェン)が調理されて食べられる乙女ゲーすごいな…すごいインパクトだった。

犯人が(犯人とわかる前)「ルーシェンさまにはなれなかった」って言ったから、このキャラが今回の犯人だなとはわかったけど、殺した理由は外してた。

死神的なやつ(出会ったら即死みたいなマスコット)が、このルートでは人気ある着ぐるみとして登場してて、ルーシェンの遺体の様子(内蔵抜かれてた)から着ぐるみみたいにルーシェンを着ようとしたのかと思って犯人を追い詰めてったけど、実際はシチューにして食べられてた。作中に出てきた食べ物で、食べるとそのモチーフにあやかれるって話の方を参考にしてたというオチだった。騙された。

ストーリーは自己投影タイプにはちょっとエグいくらいの心の抉り方してくるシナリオで、とても楽しめました。

ちなみに個人的に好きなキャラ順は、ルーシェン>ティレル>クライオス>ゼンという感じでした。でも全員甲乙つけ難いくらい魅力的で、どのキャラも好きだし楽しかった。

マヤはオタク人生で一番好きな女性キャラになったし、ルーシェンはオタク人生で一番好きな声で、人生で一番に2つも出会わせてくれた『even if TEMPEST』に最大の感謝をしたい。楽しい時間をありがとう!FDも買ってプレイしました!そちらも最高でした!