遠くへ旅に出たい創作者の雑記

取り留めのないことを思いついたままに書いてます。自サイトにて一次創作の小説とイラストをぼちぼち。URL:https://plus.fm-p.jp/u/no104fish

メリーの行動基準

一次創作を互いにやり取りしてる友人に、メイン5人の中で一番メリーの行動が読めない…基準がどこにあるのかわからないということをよく言われます。

自分の中では基準があるのですが、細かいところまで詰めていくと説明が難しいので今一度冷静に整理してみようかなということで、ブログでつらつらとまとめようかと思います。

 

《そもそもメリーの性格って?》

DEAD or ALIVE的な、作中でも屈指の極端さを発揮しているメリーですが、まず性格を整理しないと行動基準も何も話ができないのでざっくりまとめます。

メリーは良く言えば逆境に強い、悪く言えば諦めが悪い。自信家であり、身内(大切な人たちのこと)と他人に対する温度差が常夏と南極くらい違う人です。

行動を見ると常識と道徳が欠落気味ですが、知識としてはきちんと頭にあって、ただ心として欠けてしまっている人です。

だから仲間や兄妹には優しくできる。ただ他人にあまりにも興味がない。これは生まれついてではなく、生い立ちの関係で徐々に興味や関心を失い、自分という存在に固執するようになったという感じです。

 

《行動の基準ってどうなってるの?》

まず第一優先が『大切な人を守りたい』という思いです。これはメリーのアイデンティティであり、生きる意味であり、存在価値を証明するものの一つでもあります。だからメリーは個としての強さに執着している面があります。

次に『自分の価値観と気持ち』です。たぶんここが難しくしているポイントだと思います。

メリーの価値観の中に、「誰かのために、という理由で行動したくない」という考えがあります。それは行動の理由を他者に置くことで、自分の行動の責任が相手にかかってしまうことを「嫌っている」からです。メリーは自分の行動の結果の良し悪し全てを自分で完結させたい人なんです。

元々道徳心がないのに加えて、誰かのためになんて行動しない。でも他人のために何かするとこもあったような?と思うのですが、それは他人の視点からメリーの行動を見たときにそう感じるだけでメリー本人はそんなふうには思ってないんです。

例えば、メリーの一番根底にある守りたいという思いは、一見善意のある相手のための行動にも見えるのですが、自分が喪失の痛みを味わいたくないからやってることなんです。失うくらいなら自分が死んだ方がマシだと。

他人なんかどうでもいいのに他人を助けるのはなぜかと言われれば、過去に自分に似たような思いや経験があるからです。目の前の人を助けてあげたいのではなく、過去の自分と同じ苦しみの中にいる人を苦しませている存在が許せないし腹立たしいからです。自分の過去をやり直すかのように、向ける先のない怒りを晴らすかのように始末するんです。

どうでもいい人はどうでもいいので助けません。メリー単独であればそんな感じだと思います。ただメリーも親しい人の言葉には耳を傾けるので、ストップがかかったりお願いされれば聞くこともあります。

もちろんこれも本人の中で納得できたり、自分が協力したいと思えなければ突っぱねます。あくまでも意見を聞いて「自分がどう感じて、どうしたいと思ったか」で決まります。

結局のところ助けてやるんだしなんかめんどくさいヤツだなという感じですが、メリーはやはり『誰かのためにしてあげる』のが「嫌い」なんです。これはたぶん理屈とかではなく、本人の思考の傾向とプライドみたいなものです。

 

《自分の命についてどう考えてるの?》

メリーは目的(大切な人を守りたいなど諸々)のためなら命をなげうつ覚悟で戦います。死んでも構わないとまで思うことは稀ですが、死にたくないとも思ってない。命をかけて戦いながら、なんだかんだしっかり勝って生きる気満々です。

死んでも構わない、差し違えてでも構わないと考えているときは、目的が達成されなければその先を生きる意味がないと考えているときだと思います。

仲間の命には敏感で、仲間が生きていてくれるなら世界さえ滅ぼしてしまえるメンタリティの持ち主でもあり、逆に仲間の破滅的な行動は全力で止めます。

そこに相手の気持ちは関係ありません。自分の気持ちを尊重してくれと叫んでも、余程のことがない限りメリーは全く聞きません。メリーは上述の通り自分の目的と気持ち最優先なので、他人のお気持ちは全スルーします。

人の気持ちがわからないわけではない。常識を知らないわけではない。道徳も知識としては頭にある。でもそれがどうした。私は私だ。と、自分が正しいと思うこと(他人から見たら正しいとは限らない)を遂行するのです。

 

《結局良い人なの?どうなの?》

傍目から見るといわゆるダークヒーロー的な立ち回りなのですが、一般的なダークヒーロータイプとメリーとの違いは、良いことを遂行するためには多少汚れ仕事にも手を染めなければならない…というタイプではないということです。

そもそもメリーのベースは悪い人なんだと思います。メンタリティはラスボスの一人と同じです。

メリーの一番の目的が『大切な人を守りたい』であることで、辛うじて善人の側にいるかな…という具合です。つまりメリーは兄と妹、仲間たちのおかげでギリギリ普通に生きている人です。

もしメリーの一番の目的が世界を支配することなら世界征服に乗り出しますし、ラスボスと同じく新世界と人間の淘汰であれば虐殺して周る。

逆に貧しい人々を救うのが目的ならそういう施設や団体の立ち上げに私財や持てる全てを捧げることも厭わないと思います。

 

《つまりメリーの行動基準とは》

自分を基準(感情、過去、経験など)に物事を判断し、自分が正しいと思うことを選択しているだけ。同情はほとんどしないけど、共感したときは親しくない相手でも親身になりやすい傾向。選択自体は常識や道徳が左右することはほとんどない。

ついでに言うと、自分にとって常に正しいと思うことを遂行しているので良心の呵責というものがありません。できなくて後悔することはあったとしても、やったことで後悔することはほとんどないと思います。

メリーはある意味、究極の自分勝手な人なんだと思います。メリーなりに法則があるとはいえ、同じ状況でも条件で行動が大きく変わることから結構気まぐれに見えるのも判断基準が掴みにくい理由なのかなとも思いました。