遠くへ旅に出たい創作者の雑記

取り留めのないことを思いついたままに書いてます。自サイトにて一次創作の小説とイラストをぼちぼち。URL:https://plus.fm-p.jp/u/no104fish

パニック障害と迷走神経反射と好きなこと

※途中ちょっと汚い話も入ります。嘔吐恐怖の方は読まない方がいいかもしれません。

 

昨日久々に吐き気(元々の体調不良+車酔い?)から失神しました。一度吐き気で倒れると数日は気持ち悪さで寝込むのが本当に憂鬱で仕方ないです。家族と一緒のときで本当に良かった…

8年くらい前の旅行帰り、電車酔いから失神をして救急車で運ばれたのが最初。血管迷走神経反射という誰にでもある症状(貧血で倒れるやつみたいなもの)だったのですが、めちゃめちゃ気持ち悪くて数日寝込みました。意識が戻った瞬間、ぐるんと目玉が下へ縦回転する感覚と同時に頭の中でバチン!と何かが接続するような、もしくはブレーカーが飛んだときのような音がしたのを覚えています(このとき以外にはないので、白目で目があいたままだったせいだと思われる)

失神から覚めた直後、意識はハッキリしているのに言葉が喋れないほど思考が混濁したことが一番衝撃というか、今も失神すると必ずあるのでちょっと怖く感じます。どんな感じだったかというと、看護師さんが乗り合わせていたおかげか意識を確認するため?にいくつか質問されました。最初の質問(何か忘れた)には答えられたのですが、何歳ですか?という質問に対して答えられませんでした。それは自分の年齢が思い出せなかったのではなく、『○歳…いや、何歳ですかって質問って年齢答えれば良いんだっけ?変な回答したら恥ずかしいな。頭が回らなくて合ってるかわからない…』みたいになってしまったんです(普段年齢聞かれてそんなこと迷いませんよね)頭が回らなくて上手く思考できないのがすごく気持ち悪い(もや〜っとして考えても考えてもわからない)し、元に戻ってくるにつれてこの状態が治らなかったら気が狂いそうだっていつも考えてはゾッとします。

他にも初めての救急車だったことや、一緒にいた友人や同じ電車に乗り合わせていた方々に多大な迷惑をかけたこと、友人が医師に説明していた私の様子があまりにもショッキングで(白目むいて仰け反ってガタガタ震えていたとか)そんな自分を想像して、間抜けなのかホラーなのか、とにかく死にそうなほど恥ずかしくて最悪な気持ちになりました。

それがショックだったのか、頻繁に起きるはずのない似たような症状が発作のように起きるようになりました。特に外食が苦手になり、お腹がすいているのに胸がいっぱいで気持ち悪くて一口も食べられない…ということもありました。基本は無理やり完食してましたが、美味しいとか味とかもうよくわかってなかったです。飲み込むのに必死でした。

病院へ行き、血液検査をしたのですが異常なし。

元々大食いだったので、料理を残すと体調を心配されることもよくあり、残すのはもったいないし作った人に悪い、発作を起こすと一緒にご飯食べるの嫌なんだと友人に勘違いされてしまう、というプレッシャーとストレスも発作を誘発していたので調べたところ『会食恐怖症』という概念を知りました。自分はそれになったのだと思いました。

ところが緊張しない家族との外食で何も不安に感じてなかったのに突然酷い吐き気に襲われました。血の気が引き、熱感と冷や汗、強い吐き気、気づくとトイレの床に倒れて気を失っていました。しばらくして心配して来てくれた母に抱えられて家まで帰ったので救急車には乗らずに済んだのですが…呼ぶ?呼ばない?という会話はしました。

それ以来、外食どころか家での食事ですらたまに発作が起きるようになりました。特に私の好物を作ったんだよって日や好物がたくさん食卓に並ぶ日はダメでした。嬉しいし食べたいのに気持ち悪くて二口三口で限界。私のために、私に喜んでほしいから作ってくれた、美味しいからたくさん食べたいという気持ちがものすごいプレッシャーになってしまったんだと思います。美味しいよって無理に笑って、今ひとつ味の分からない好物を一口一口必死で飲み込む自分に、情けなさと愛情を受け取ることもできなくなった悲しさとで申し訳なくて悔しくてぐちゃぐちゃな気持ちでした。あとで母に話したら、わかっているから無理しなくていいし残せばいいと言ってくれたので少しだけ気が楽になりました。そういうときは明日食べると言って残しておいてもらって、次の日に食べるようにしてます(実際昨日が嘘のようにもりもり食べられる)

傾向として、自分が楽しみにしているものやことに対して発作を起こしやすかったです。普段の買い出しや仕事は平気だけど、友達と遊びに行くと出やすい…とか。発作が起きたら楽しめない、ずっと楽しみにしてきたのに、迷惑かけたくないのに、みんなまで楽しめなくなってしまう、発作が起きたら面倒くさい人だと思われる、見放される、友人を失ってしまう、そんな感じの思いが強く、それは今でも同じであまり改善していません。

それから数年間原因不明のまま、失神を繰り返していくうちに(そのうち一回は救急車で運ばれ、年末で忙しかったのか、置いとけないから早く帰ってと苛立った声で言われました。無理して帰ろうとしたせいかえづいて、危うく病院の床にぶちまけるとこだった…)徐々に悪化の一途を辿り、やはりもう一度病院にかかってみようと足を運びました。

今回は別の大きな病院で血液検査、脳波、ホルター心電図等の検査をし、内科、循環器内科、脳神経外科、と診ていただきました。結果、てんかんもなく異常なし。健康そのもの。

とうとうどうしようもなくなった末に、『会食恐怖症』なら精神科か心療内科だよね…とかかった心療内科パニック障害だと診断がつきました。

だからといって今別にパニック障害が治ったわけでもなく、まだ緩やかに悪くなっている感じはありますが、頓服薬のおかげでまた友人と遊びに行けるようにはなりました。

頓服薬だけで済んでるのはそこまで重症ではないからだと思います。あと暴露療法といって、あえて緊張する苦手な場所へ行き、脳に大丈夫という成功体験を植えつけていくってのがあるのですが、私は失敗もたまにあるのでかえって恐怖が大きくなりそうなときもあります。

でも外に出ることをやめないのは、食べることも友人と遊ぶのも旅行もすごく好きって気持ちだけは陰らないからかもしれないです。

もちろんパニック障害のせいで人生の楽しみの7割くらいを失ったと思っています。最初の発端ともなった『友人との旅行』はおそらく一生無理になってしまったとも思っています。それでも好きなこと全部諦めるのは癪なんですよね。

私は食べること大好きなのは今も変わらないから昔の感覚のまま頼みすぎてしまいそうになるけど家族や友人とシェアしたり、友人と一緒に旅行に行くのが叶わなくても家族と行けるし、何なら一人旅も好きだから一人でのんびりも気楽で良い。

今回みたいに失敗すれば正直落ち込むし自信もなくなるけど、ゆっくり休んでまた頑張ろう。そう思えるのは、この体質に理解を示してくれる家族や友人たちに恵まれたことと、基本は引きこもりインドア趣味なので多少外に出られなくてもまぁいいかなーと絶望しきらずに済んでいることが大きいと思います。

パニック障害というと心の病気と思われがちですが、脳の方に問題があるらしいですね。私自身も心が苦しくてつらいというよりは、前触れもなく発作を起こしてしまう身体症状にとにかく悩まされ、付属品のように心も参ってくる感じです。吐き気がして気を失っても目が覚めたらすぐスッキリ復活できる、もしくは短時間で元通り復活できればここまで深刻に考えなかったかもしれません。一度倒れたら何日も寝込むほどの吐き気で、その日は自力で帰ることもままならない…だから絶対倒れるわけにはいかないというプレッシャーがパニック障害の大きな原因の一つであり、発作が起きても大丈夫!という意識に変えるのを難しくしている点でもあります(だから改善せずじわじわ悪化している)

もし似たような症状で悩んでいる方がいるなら、一度心療内科か精神科へ行くことをおすすめします。放っておくと私のように何度も発作を重ねて悪化していくかもしれません。私ももっと早く行っていれば、ここまで進行させずに済んだかもしれないと思うことがあります。メンタルは強い方だと思っていたのですが、過信は禁物ですね。

まだまだこの病気とは長い付き合いになりそうですが、少しでも改善できるよう体調管理と意識改革をしないといけないなと久々に倒れて思いました。

海外に一人旅に行ったことがあるって記事で健康な体があれば〜と書いたのはこのことだったりします。人生は楽しめるうちに、動けるうちに何事もしたほうが良いなとつくづく思います。

パニック障害になって地味に苦痛なのはカフェインがNGなこと。紅茶大好きなんでこれも地味〜にストレスですね…